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WHO、ジカウィルスの世界的拡大に関する「緊急事態宣言」


2016年2月1日

WHO、ジカウィルスの世界的拡大に関する「緊急事態宣言」
中南米で広がる蚊を媒介としたジカウイルスについて、WHOは2月1日、緊急事態宣言を行いました。
ジカ熱は、蚊を媒介にして感染するもので、現在中南米を中心に25カ国・地域に広がっています。
国際保健機関(WHO)のマーガレット・チャン事務局長は、感染が中南米だけでなく全世界に広がるおそれがあるとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

ジカウイルスを持つ蚊に、妊婦が刺されると新生児の脳が先天的に小さくなる「小頭症」になる可能性が高い、とされています。また、妊婦でなくてもジカ熱にかかると3〜12日ほどの潜伏期間の後、発熱・頭痛、関節痛などの症状が出ます。また、ウイルスを持つ蚊にさされても全員が発症するわけでもありません。予防のワクチンはありませんが、対症療法により1週間ほどで回復するとされています。ブラジルをはじめとする中南米各地では現在、徹底した消毒などが行われています。

ジカ熱への対応について、WHOは「特に一般の人の渡航制限はしない」としているものの、「妊娠している女性は感染地域への渡航は当面避けるのが望ましい」と呼びかけています。

なお、最初にジカ熱の感染が見つかったブラジルでは、近くリオのカーニバルが控えているほか、オリンピックの開催も決まっています。今後の推移を見守りたいものです。

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