設備はアジアで最高水準？　西鉄天神高速バスターミナル

九州は高速バス網が充実

　九州には新幹線をはじめとする鉄道網がありますが、高速バスのネットワークも充実しています。福岡きっての繁華街・天神に２０１５年春、九州の長距離バスのハブ（運行拠点）である西鉄天神高速バスターミナルが新たにオープンしました。ロケーションは西日本鉄道（西鉄）の天神駅に直結、階下にはデパートの三越があったりと、地理を知らない旅行者にとってはとても便利です。
　このバスターミナルのしくみはなかなか手が込んでいます。日本のバスターミナルは客観的に見て、高速バス網が発達している韓国や台湾はもとより、中国のものと比べても規模が小さいです。ところが、天神のターミナルについては、これまで日本にあった同様の設備と打って変わって、まるで空港にいるのではないかと思うようなぜいたくな作りとなっています。

空港並みの設備に目を見張る

　ＰＲの文章には「レンガ調で落ち着きのある空間」で「寛ぎと憩いの時間を過ごしていただけるよう、おもてなしの心で皆さまのご利用をお待ちしております」とあり、従来のコンクリートが剥きだしで見えるバスセンターとは大きく趣が異なります。
　出発案内の液晶画面はとても見やすく、券売機ではクレジットカードによる購入も可能。サービスカウンターや待合室のスペースも十分と、確かに「おもてなし」の心を感じます。

九州周遊に便利な乗り放題チケットも

　九州には「ＳＵＮＱパス」という九州島内と下関周辺の高速バス・市内路線バス・船舶が乗り放題のチケットがあります。これらの全線が乗れる「全九州」と、「北部九州」との２種類を販売。インバウンド客による利用も少なくありません。九州島内を走る夜行バス（福岡～宮崎、福岡～鹿児島、大分～鹿児島の３路線）や、熊本〜湯布院〜別府間の「九州横断バス」にも使えます。全九州にはバス路線がおよそ２４００ルートありますが、これがどこでも乗れるのはなかなか魅力的ではないでしょうか。