世界ガイド
世界ガイド編集部
世界ガイド編集部

ホームページ

ジャカルタに渡った「205系電車」の旅(其の弐)


2016年3月27日

ジャカルタに渡った「205系電車」の旅(其の弐)
日本からジャカルタに渡った電車での旅、今回はその2回目。同じ満員電車でも日本とその様子はずいぶん違うようで………。
世界ガイド
▲座っていると、周りの女性たちがつけるジルバブ(スカーフ)の裾がけっこう気になる

日本で走っていた電車に乗り込む

乗った瞬間、匂いが日本の電車だった、ほんの一瞬だったけど、夏の冷房が入った電車の匂いがした。(気のせい?)
外見の塗装が違っていると素人には「もと埼京線の電車」とかいわれてもあまりピンとこないのが悲しい。
シートの色や模様はちょっと懐かしかった。あと、つり革も。
電車が走り出したらその音が全く日本の電車で驚いた。今の電車の音とは違う、通勤でよく電車に乗っていた頃の電車の音。
へえーなんか変なかんじ。周りの風景と全然なじまない……。

まさかの強制

始発駅から乗ったので夫と私の二人とも座れたのだけれど、車内は結構混んでる。発車間際に私と夫の間に割り込むようして座ったおばさんの触れている太ももが熱い。
子供連れや赤ちゃんをだっこした人もずいぶん乗って来ていて、「大変だな」なんて人ごとみたいに思っていたら、なんと乗り込んでいたガードマンのお兄さんたちが座っている主に男性を指名して、そういった人たちに席を譲るように命令している。
初めは「優先席に座ちゃった人にだけ強制起立命令?」と思っていたら、そうではなくて、座席に関係なく座っているほぼすべての青年男性は席を譲るように指示されていた。かわいそうな夫はいくらも電車が進まないうちに席を立つように言われて、それからずっと、目的地に到着するまで2時間近く立ちっ放しでいることになってしまった。
インドネシアの人は弱者に優しいと言われている。けど、こういう時はみんな強制されないと席を譲らないのかな。

座っているのも楽ではない

電車は窓が開く車両(205系は窓が開閉できる最後の通勤電車とのこと)だったのだけれど、もちろん冷房が入っていて、きっとそれはガンガンに効いているはず、なのだろうけど、人が多いのと、外の熱さ(32度)のせいで私にはちょうどいい弱冷房車状態になっていた。
程よい温度と懐かしい電車の揺れや音につい「ここは外国よ!」といくら言い聞かせても眠気が襲ってくる。
眠気が時々覚まされるのは、なぜか座った私の膝の上にかかる重さと、だんだん強くなる隣のおばさんの圧力と座席に寄りかかるようにして立っている(入り口にある端の席に座っていた)お姉さんのスカーフ(現地ではジルバブと呼ばれる)が私にまでまとわりつくからだった。
立ってる人は大変だとは思うけど、いい大人が座っている他人の膝に体重をかけるものだろうか?
どうして隣のおばさんのおしりは避ければ避けるほど大きくなっていくのだろうか?
一人でも多くの人が座れるように「座席は詰めてお座りくださいと」いう日本の車内アナウンスを思い出すと笑っちゃうくらい、インドネシアの電車はギューギュー詰めに、「あなた実は座ってないでしょ」というくらいみんな並んで座ってます。7人掛けの椅子に大人子供合わせて12人も座っていたりとか……(つづく)
1回目はこちら 
ジャカルタに渡った「205系電車」の旅(其の壱)

205系 ジャカルタ

世界ガイド編集部
世界ガイド編集部

ホームページ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

  • メール

  • RSS