日本vs豪州が正夢に？　ラグビーW杯でJAPANがベスト８に行ける完璧プラン

３週目で３チームが２勝１敗

さかいもとみ（聞き手）：南アに奇跡的に勝利したエディーJAPANですが、あの「重たいサモア」にも勝って、強さがまぐれではなかったことを証明しましたね。
このまま行くと、３勝１敗で３チームが並ぶという展開になってきましたが、橋本さんは今後の予想をどうお考えですか？
橋本未知多（解説者）：われわれの予想（４月時点）では、南アの１位通過は確実、２位をスコットランドとサモアが競うという展開、でしたね。正直なところ、JAPANを含む３チームが「２勝１敗」でならぶという結果は、望んではいたものの確率は低いと思っていました。
最初の２戦のうち、南アには勝つのは難しいけれど、スコットランドには勝てるという予想でしたし。とりあえず私は今後の展開をこう考えています。

【橋本予想】
１０月　７日　南ア　○ - ●　ＵＳＡ
１０月１０日　スコットランド　● - ○　サモア
１０月１１日　ＪＡＰＡＮ　○ - ●　ＵＳＡ

さかい：おっと、これだとJAPANが２位通過ですね！
ハンドリングエラーが目立つサモアがスコットランドに勝つのはむずかしいとぼくは考えていますけど、それだとJAPANはグループリーグで敗退ですから。なんとかこれで通過できるとうれしいですよね。
橋本：わたしの独断予想では、南アはＵＳＡを粉砕して３勝１敗。勝点を１５点として追いつきの１抜けです。
一方のスコットランドは、サモアの南太平洋の意地の前に僅差で敗退でしょう。これで２勝２敗、勝点１１点で終えます。サモアはスコットランドに意地を見せて、８点２勝２敗となりますね。
そして米国は最終戦まで中３日で体力なく、日本に惨敗し、勝点なしの全敗。
我らがJAPANは、米国を完封して３勝１敗、勝点１２点で堂々の二位通過です！
数々のメディアは「JAPANのベスト８入りはむずかしい」と言っていますが、まだまだ可能性は残っているのです。まだまだ目が離せません。
さかい：なるほど、これは日本が南アに勝ったことですべての「予測」が大幅に変わってきているわけですよね。
７月にお目にかかった時、「JAPANがベスト８に残る倍率は80倍」とお話ししましたが、スコットランド戦当日にブックメーカーに行ったら、なんと５倍まで下がってしまったんです。
こんなことなら、大会前にしっかり賭けておけばよかったです。
橋本：２日目に日本が見せた「下剋上」。ジョージアが同じ日にトンガを破ったように今大会は下位チームのひたむきな戦いぶりが目立っています。
勝負の世界ですから、「絶対」はない、ことがよくわかります。

▲こちらは橋本さん作成の「最終順位予想」▲

イングランド、グループリーグ敗退のショック！

さかい：ところで、われわれは本書出版の際、プールAについて、「豪州の１抜け、ウェールズが２位通過」とし、開催国であるイングランド敗退、という思い切った予想を載せました。
在住者としては困ったことにそれが的中してしまいました。開催国がグループリーグで終わり、というのはW杯の歴史で初めてですから。もう経済損失の予測まで出ていて、イングランドにとって一気に暗い週末となりました。
橋本：さかいさん、よく考えてみると、これでわれわれが打ち出した「豪州xJAPANの準々決勝」が正夢になりかかっていませんか？
イングランドの敗退も、JAPANのベスト８入りも「まずありえない」こと、と戦前は考えられていましたよね。でもわれわれはあえて、大会を盛り上げるために「夢を持とう」とこういう予想を打ち立てました。
まさかこんなことになろうとは私自身もびっくりです。
でも、エディーさんの下、日夜苦しい練習に耐えた代表の選手が結果を出したのですから、拍手を送るべきです。やればできる。努力は報われる、のです。

本当に強くなったエディーJAPAN

さかい：ぼくはサモア戦をミルトンキーンズで実際に観戦したんですけど、実は途中から「ぜんぜん面白くない試合」と感じたんです。これはJAPANに興味がない、という意味ではなくて。
ティア１の強豪がティア２の弱小国を叩いている試合と同じように見えていたんですね。まぁ、目標とすべき「４トライ」が取れなかったことは残念ですけど、試合としては完全な勝ちゲーム。
前半にサモアが０点なんて酷すぎます。ポセッションも日本が70％、そんな試合が面白いわけがありません。
ブックメーカー予想は日本の勝利に「たった２倍」を付けただけです。２倍ですよ。１６年前にウェールズで西サモア（当時）にコテンパンにやっつけられた試合を見たんですが、あれから見たら選手もサポーターも大きく成長しました。
橋本：こんな時代が訪れるなんて正直思いませんでした。テレビの映像からもJAPANを応援する大きな歓声が伝わってきましたしね。
来週の結果を期待したいものです。

………橋本さん、どうもありがとうございました。
引き続きエディーJAPANをしっかりサポートしていきましょう！