台湾に残る日本の痕跡「かき氷」(1)
2015年9月6日
かき氷も日本統治時代の名残なのでしょうか? 暑い夏、台湾の人はフワフワ感のある「氷」を楽しんでいますよ。
日本のかき氷と言えば、赤や青、緑などのシロップをかけたかき氷がまず目に浮かびます。夏には氷と書かれた旗が風に揺れ、夏の風物詩になっていますね。そのほか、宇治金時とかあずきを使ったものなど、知ってる限りでのかき氷の種類はそう多くありません。
今の台湾のかき氷と日本の伝統的カキ氷の共通点といえば、器にどっさり削った氷が山盛りになっているところでしょうか?
東京へ今年の春、台湾で人気のかき氷店が上陸しました。オープン時はかなり話題となりましたが、「台湾」と聞いて「かき氷」を連想する人は、まだまだ多くはないというのが、私の実感です。
その姿を見ているだけで台湾のムンムンした夏の暑さも忘れ、日本の北国の雪景色を思い浮かべてしまいます。台湾人は雪というものに憧れを抱いていて、冬の北海道旅行などが人気ですが、その思いが雪花冰に現れたのでしょうか?
▲白い雪のように削られた氷が何層にも重なっているのがわかる▲
さて、どんなメニューがあるのかというと、何と言っても台湾のマンゴーをこれでもかと使ったマンゴーかき氷は絶対に外せません。
これもマンゴーのジュースをかき氷にして、その上にマンゴーの実をごっそり載せるんです。日本人にとってこれ程の贅沢はないのではないかと、誰でも思うのではないのでしょうか。
お値段はというと、日本円で200円位から、マンゴーなどふんだんに使ったメニューでも1000円はしないという、信じられないお値段です。
▲これがマンゴーたっぷりマンゴーかき氷▲
▲古めかしい町工場にある雰囲気のかき氷マシン▲
氷は最初からそれぞれの味のものを凍らしたものだ
▲これはピーナッツかき氷▲
これらのメニューは男性にも人気があるらしく、初めてのかき氷屋さんでおじいさんやサラリーマンの方々が、一人で豆のかき氷をむさぼり食べていたのには軽くカルチャーショックを覚えました。
香港でいえば、飲茶屋に親父が一人で新聞を読みながらくつろいで食べている姿と重なります。土地は違えどやはり同じDNAを持った人たちなのでしょうか?
スイーツ店といえば、女子や若者のカップルという印象を受けますが、台湾ではどうやらそうではないようです。なるほど、豆類などは健康的にも思えるので、暑い夏の台湾では彼ら男衆の軽食にももってこいなのでしょう。
これらを実際食べてみると、意外とイケます。豆と甘いものの組み合わせは日本でもよく見ますが、あずき以外をかき氷に使うとは目からウロコですね。
▲お豆のボリューム満点!!これならお腹も満たされます!▲
▲日本人には懐かしい、こんな昭和な占い機発見!▲
とにかく暑い夏、氷と見たらどこの誰でも食べてひんやりしてみたい、と思うのが人情というものでしょう。熱帯や亜熱帯に属するアジアの国々でこれほどかき氷にこだわっている国は他にあるんでしょうか? それは暑い気候がもたらしたものなのか、それとも外から来た文化の影響なのでしょうか?
次回、台湾かき氷のルーツを探ってみたいと思います。
今の台湾のかき氷と日本の伝統的カキ氷の共通点といえば、器にどっさり削った氷が山盛りになっているところでしょうか?
東京へ今年の春、台湾で人気のかき氷店が上陸しました。オープン時はかなり話題となりましたが、「台湾」と聞いて「かき氷」を連想する人は、まだまだ多くはないというのが、私の実感です。
誰をも魅了する雪の花
台湾のかき氷は雪花冰(シェーホワピン)と呼ばれ、その名の通り見た目がまるで雪で作られた花のようです。日本のかき氷と大きく違うのが、その食感。練乳やミルク入りの氷を薄く削り、粉雪が舞い踊るようにフワフワっと何層にも折り重なっています。その姿を見ているだけで台湾のムンムンした夏の暑さも忘れ、日本の北国の雪景色を思い浮かべてしまいます。台湾人は雪というものに憧れを抱いていて、冬の北海道旅行などが人気ですが、その思いが雪花冰に現れたのでしょうか?
▲白い雪のように削られた氷が何層にも重なっているのがわかる▲
さて、どんなメニューがあるのかというと、何と言っても台湾のマンゴーをこれでもかと使ったマンゴーかき氷は絶対に外せません。
これもマンゴーのジュースをかき氷にして、その上にマンゴーの実をごっそり載せるんです。日本人にとってこれ程の贅沢はないのではないかと、誰でも思うのではないのでしょうか。
お値段はというと、日本円で200円位から、マンゴーなどふんだんに使ったメニューでも1000円はしないという、信じられないお値段です。
▲これがマンゴーたっぷりマンゴーかき氷▲
▲古めかしい町工場にある雰囲気のかき氷マシン▲
氷は最初からそれぞれの味のものを凍らしたものだ
豆を使ったかき氷に驚き!
私が初めての台湾で驚いたのが、お豆をふんだんに使ったかき氷でした。日本のお惣菜にあるような、甘く煮込んだお豆を氷にのせて食べるのです。あずき、緑豆、金時豆、ピーナッツなどの豆類や、タロ芋などがよく使われています。日本でも豆を使っているといえば宇治金時とかあずきを使ったものに限られ、古そうなスタイルの豆を使ったかき氷はそう多くありません。▲これはピーナッツかき氷▲
これらのメニューは男性にも人気があるらしく、初めてのかき氷屋さんでおじいさんやサラリーマンの方々が、一人で豆のかき氷をむさぼり食べていたのには軽くカルチャーショックを覚えました。
香港でいえば、飲茶屋に親父が一人で新聞を読みながらくつろいで食べている姿と重なります。土地は違えどやはり同じDNAを持った人たちなのでしょうか?
スイーツ店といえば、女子や若者のカップルという印象を受けますが、台湾ではどうやらそうではないようです。なるほど、豆類などは健康的にも思えるので、暑い夏の台湾では彼ら男衆の軽食にももってこいなのでしょう。
これらを実際食べてみると、意外とイケます。豆と甘いものの組み合わせは日本でもよく見ますが、あずき以外をかき氷に使うとは目からウロコですね。
▲お豆のボリューム満点!!これならお腹も満たされます!▲
▲日本人には懐かしい、こんな昭和な占い機発見!▲
とにかく暑い夏、氷と見たらどこの誰でも食べてひんやりしてみたい、と思うのが人情というものでしょう。熱帯や亜熱帯に属するアジアの国々でこれほどかき氷にこだわっている国は他にあるんでしょうか? それは暑い気候がもたらしたものなのか、それとも外から来た文化の影響なのでしょうか?
次回、台湾かき氷のルーツを探ってみたいと思います。