世界一物価が高い街・オスロでビックマックを食べてみた!
2015年8月28日
物価が高いことで有名な北欧の国々、中でもノルウェーはダントツだとか……。
そんなことを恐る恐る、いえ、充分覚悟をして出かけました。
そんなことを恐る恐る、いえ、充分覚悟をして出かけました。
驚異的な物価の首都オスロ
地下鉄1乗車500円、コンビニでコーラ1本もやっぱり500円。せっかく格安航空(LCC)で安く飛んでも、いきなりこの値段を見て気が萎えました……。それでも、とにかくオスロの中心街へ!
「お得なランチ」のお値段は!
最初に訪れたのは、バンクプラセン広場に面する1857年開業の有名老舗レストラン「エンゲブレット・カフェ」。画家のムンク、劇作家のイプセン、作曲家のグリークなど、ノルウェーの著名人が通ったお店としても知られています。
ガイドブックでは「お得なランチ!」と書いてあった、ノルウェー名物の「スモールブロー」を食べてみました。
スモールブローとは、ノルウェースタイルのオープンサンドイッチのことです。
確かに、日本ではあまりお目にかかれない全粒粉の穀物パンの上に、のっている食材もノルウェーらしいものが多いようです。付け合わせの野菜も充実しています。
3人でソフトドリンクを付けて、500ノルウェークローネ(NOK、1NOKは約18円)でした。
チップも入れて550NOK。これを日本円に換算するとなんと9,350円!
老舗でのランチ、雰囲気やサービスはよかったけど、食いしん坊としては、たったこれだけの食事がこんな値段、とちょっと納得できない気持ちになりました。おいしかったとはいえ、つまりはサンドイッチにジュース、でひとり3,000円以上! この先が思いやられます。

▲これがスモールブロー▲
マクドナルドでハンバーガー
結論から先に言います。1人分が1,000円では足りません!王宮近くにあるマクドナルドに行ってみました。
時間がちょっとずれていたせいか、お客は我々だけ。
なのに待ち時間が長くて、「ちっともファストフードじゃない!」と”イラっ”としたのですが、注文したものをすべてが作り立てで出て来ました。
そして、これがびっくりするくらいおいしかったのです。
どこで食べても同じはずのマクドナルドがこんなにおいしいなんて!!これまで食べてきたマックで最高でした。

▲見た目は世界共通ですが……▲
ところがご請求もこれまた過去最高。バリューセット3人分で214NOK(3,852円)とびっくりですが、これくらいおいしければ文句はない感じ。いい経験ができた、なんてうれしくなったりも。
後日、現地で暮らす人に話を聞くと、マクドナルドはやっぱりマクドナルドでしかない(特においしいものではない)日本に比べたら、サービスもいまひとつだし……ということでしたので、たまたま我々は運がよかっただけなのかもしれません。

▲見ているだけで気が滅入る価格表▲
美術館のカフェだって高い!
ノルウェーで見たい絵、といえばやっぱりムンクの「叫び」でしょう。実はこのモチーフで何パターンかあって、画家の名前そのままのムンク美術館のほか、国立美術館にも飾られています。

▲ムンクの「叫び」▲
ムンク美術館はガラス張りで、周辺の緑も美しく、見学のあとのお茶の場所としては好適です。
それぞれ、飲み物とケーキを注文しました。海外の美術館によくあるセルフサービスのごくごく普通のカフェでした。
ムンクカフェでのお代は、3人で280NOK(5,040円)
でも、とってもおいしいコーヒーとケーキですごく幸せな気持ちになりました。

▲おいしいコーヒーとケーキ▲
「安かろう、悪かろう」の反対ってどういう状況?
オスロの街で過ごしてわかったこと。それはなんでも「高価格、高品質」なのです。世界的に見て「安かろう、悪かろう」の反対、つまり「高いけど、良い」というモノ、コトを体験するのはかえって難しいのですが、それがノルウェーでは実現しているような気がします。何もかもが値段は高いけど、きちんと価値のあるものが揃っている場所なのです。
ノルウェーは学費や医療費は無料、社会保障が整った国。周辺の海で採れる原油のおかげで給与水準も極めて高いのです。
しかも、国が自ら年金基金を使って世界各国へ投資。これが公的ファンドでは世界で最も大きい規模だというのですから驚きです。
でも、消費税に当たるVAT(付加価値税)は食料品で15%、その他の物品には25%。ちなみにノルウェーはEUに加盟していませんから、英国、ドイツの在住者でも買い物をたくさんしたら税金還付が受けられます。
ただ、レストランで1回の食事に最低1万円の出費を覚悟しなければいけないのは、やっぱりちょっとつらいかな……。
田舎に行くと「もっと高い」というレポートもあります。お金をしっかり貯めてから出掛けた方がショックがないかもしれません。