ロンドンの食事、やっぱり不味いのか?【在住主婦の目@ロンドン】
2015年8月21日
「ロンドンの食べ物は不味い」との伝説が日本で流布されています。本当に不味いのか、その不味い理由をレポートします。
どんなお店で食べるとおいしいの?
ロンドンのガイドブックには、おいしいフィッシュ&チップスが食べられるお店や名店と呼ばれているレストランが紹介されていますね。そういったお店ではフィッシュの種類が選べたり、付け合わせに野菜やマッシュビーンズ、タルタルソースが添えられたりします。
魚が新鮮、その場で揚げてくれる、油がきれい、と言ったおいしいフィッシュ&チップスのための条件はいろいろあるようですが、やはりおいしいものが食べたければそれはずばり「値段」です。
12ポンド(約2,400円)出せば、おいしいフィッシュ&チップスに出会えるかな、と思います。でも、それに飲み物とチップを足すと20ポンドちかい食事になっちゃいますね。英国は「不味い」というより、「高い!」ですかね??
ロンドンの何が不味いのか?
どこで何を食べても、そこそこおいしいものがある日本、コンビニのおにぎりでも、安い定食でも、不味くて食べられない経験ってそんなにないはず。「たかが魚のフライにおいしい不味いがあるのか?」と思う人がいるかもしれませんね。量が多すぎる、お皿からはみ出さんばかりの巨大なフライ、うれしいというより見ただけでうんざりしてしまうことが。さらにその上に山盛りのチップス。ちなみにジャガイモは英国人にとっての主食、です。
味が単調、どんなにおいしいものでも、しょせんそれは、淡白な魚とポテトだけのお皿、正直参ります。
「魚が不味い、魚を食べなくなった」と言われていますが、それでも魚食いの我々日本人にとって、フィッシュ&チップスの白身の魚そのものがおいしくないことがあります。
チップスが不味い、どうしたらこんなフライドポテトが作れるのか? と逆に謎のようにおいしくないチップスにお目にかかることもあります。
味付けはお好みで……といえば聞こえはいいのですが、英国料理によくあるパターン、テーブルの上に並ぶケチャップやソース、マスタード、塩こしょうを自分で使って料理を食べる。先ほど言ったようにフィッシュ&チップスにはビネガーをたっぷり振りかけて食べるのがこちらでのやり方ですが、そもそも魚やフライドポテトにビネガーをかける、という食べ方は日本人にはなじみがありません。せっかく添えられているタルタルソースが不味いこともしばしばです。
油の匂いがもうダメ、ということも。専門店では当たり前ですが、店内中、揚げ物の匂いが溢れているわけで、お店に入ったとたんその匂いにやられちゃう人もいます。
「食事が不味い」と、それだけで旅の印象も街への思いも「ダメ!」ということになってしまいがち。皆さんがロンドンで少しでもおいしいものに出会えることを祈っています。