ウィーンから列車でブラチスラバへ【The国境オタク・其の三】
2015年8月4日
通勤電車の終点はよその国? ウィーンからの近郊鉄道はなんと隣の国まで延びています。
15年前、ビザがないと行けなかったスロバキア
2000年にウィーン、プラハ、ブタペストと巡る旅をしました。予定を立てた時にはスロバキアの首都・ブラチスラバを経由する構想もあったのですが、当時は日本人もビザの取得が必要だったため、訪れるのをあきらめました。15年後の今は、できたばかりの新しいウィーン中央駅から列車で簡単にブラチスラバへ行けるようになっていました。所要時間はわずか1時間。
もちろん、事前にビザを用意するどころかパスポートのチェックもありません。スロバキアでは欧州統一通貨「ユーロ」が使われているんですよ。
いまでは国境を介して自由に通勤!
国境を越えての通勤。ウィーンから乗った列車には、明らかに「通勤」している人が大勢いました。オーストリアからスロバキアの会社へ通っている人たちです。逆向きにスロバキアからウィーンに出勤する人もたくさんいます。国と国との境がないわけですから、こんなことも充分ありえますよね。

出発地点は2014年暮れに供用開始のウィーン中央駅

オーストリア側の国境駅、なぜかプラットホームがない

「欧州最短の首都間国際列車」行き先表示、所要時間は1時間たらず

国際列車なので、両国の車両が連結されている。幅も高さも違うのが奇妙

そんなに大きな文字で歓迎されても(笑)。とにかくスロバキアに初訪問!

共産国時代を彷彿とさせる駅の壁画。こんなものが「東側」各国にはたくさんあったんでしょうね。

えー!、これが駅前の売店?それともカフェ?

駅のキオスク。左側奥に見えるのはブラチスラバ中央駅の駅舎

ドナウの流れを目の当たりに。ウィーンでドナウを見るには郊外に行かないとダメ

ブラチスラバ城をバックに市内を走るトラム。どうして風景がこんなに前時代的なのでしょうか……。
ウィーンからブラチスラバに行くには、5日以内で往復の割引切符が便利。ウィーンからの到着初日だけは、ブラチスラバのトラム、バスに自由に乗れる。つまり日帰りなら現地の市内交通に乗り放題、というわけ。
ウィーン中央駅からブラチスラバ駅へは鉄道で2つのルートがある。Bratislava hlavná stanica(中央駅)もしくは、南郊外のBratislava - Petržalka(ペトロザルカ)駅のどちらかがゲートウェイとなる。中央駅から市内中心部には徒歩でも行けるが、ペトロザルカ駅からはバス利用(駅から見て、通りの対面側のバス停から乗車)で。