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中国の飛行機、安全性は大丈夫?


2015年7月23日

中国の飛行機、安全性は大丈夫?
初めて中国に行く人から、現地の衛生事情とともによく尋ねられる質問がこれ。さまざまな過去の経緯や「メード・イン・ チャイナ」に対する不信感、現地のサービス水準に対する印象などが混ざりあって、こういう質問が出てくるのかな、と想像する。果たして本当に「危ない」のか……。
 困ったことに、日本人は旅客機に対し「小さい飛行機は危ない」という印象を持ちがちだ。中国における「食の安全問題」や「中国製品の品質」などの先入観があるのか、乗る直前に中国行きの飛行機を見て「あっ、小さい。大丈夫かな?」と思わず口にしてしまう人がけっこういる。

実は新鋭機種がズラリ、機齢も若い

 全く「期待はずれ」な答えかもしれないが、総論から言えば「中国の飛行機は先進国並みに安全」だ。
 2010年代に入ってから、中国で使われている機材は一気に更新が進んだ結果、平均機齢は大幅に若返った。例えば中国南方航空は、エアバス製の超大型機「A380」と米ボーイング製の次世代長距離機「787ドリームライナー」をいずれも所有。中国国際航空(エアチャイナ)は、エアバス「A330」の最新鋭機を大量に保有し、欧州線や東南アジア線に使用。中国東方航空は、米国線にボーイング「777」の最新型を投入している。つまり、機材のラインナップから見れば、欧米も航空会社と全く遜色はない。

日中線の機材は小さめ

 ただ、日中線の機材について言うと、「便数を絞って大型機で飛ばす」傾向から、「小さめの機材を頻繁に飛ばす」方針に大きく転換した。そのため、かつて「747ジャンボ」が飛んでいた日本〜北京間でも「単通路の小型機」に当たる確率が高いという状況になっている。ただ、使われている機体は見た目には分かりにくいが、割と新しいものが飛んでいる。

中国の航空機、さらに増加へ

 中国の航空機需要については、「2014〜2033年の20年間にあと5,300機必要」という予測があるんだ。これをまかなうために、例えばエアバスは2008年に天津に組立工場を開設し、200機以上の現地生産の旅客機を中国市場に投入している。中国の空を飛ぶ「A320」は相当数が天津製。椅子などの内装が本家・フランス製と比べて安普請なところを感じなくはないが、もちろん本来の性能や安全基準はクリアしているので、利用者から見ればまったく問題はない。

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