世界ガイド
世界ガイド編集部
世界ガイド編集部

ホームページ

中国系航空会社のサービスは本当に悪いの?


2015年7月22日

中国系航空会社のサービスは本当に悪いの?
中国に行く人から、「中国系航空会社のサービス水準」について、よく尋ねられます。サイトの書き込みなどを見ると、全体的に「否定的」な感想が寄せられていますが、実際のところはどうなのでしょうか?

中国の3大キャリア、いずれも「アライアンス」に加盟


 中国の航空業界は、3大メガキャリア(中国国際航空、東方航空、南方航空)が大きなシェアを占め、その傘下の小規模会社、さらに地方の航空会社といった形に大別できる。現在、3大キャリアおよび、深セン航空(国際航空の傘下)、厦門航空(南方航空の傘下)の計5社はいずれも世界の3大航空同盟(アライアンス)に加盟している。これらの会社はメンバーの一員として、サービス水準を「一定レベル」に維持せねばならない『公約』を掲げている、とも言えよう。
【具体的な加盟状況】
・中国国際航空(CA)と深セン航空=ANAなどが入っているスターアライアンス
・中国東方航空(MU)=デルタ航空、大韓航空などが入っているスカイチーム
・中国南方航空(CZ)と廈門航空=デルタ航空、大韓航空などが入っているスカイチーム
※JALが入っているワンワールドに加盟している中国系会社はない(ちなみに、香港のキャセイ航空はワンワールドのメンバー)
世界ガイド
東方航空・南方航空のチケッティングカウンター。
看板にはスカイチームのマークが。

インフライトサービスの水準はどう?

 では、実際のところ、中国系航空会社のサービスの実態はどうなのだろうか。ここでは、インフライト(飛行機に乗っている時)でのサービスについて考えてみよう。
 飛行中のサービスとして旅客に目に触れる、あるいは使用する代表的なものとしては「機内食」と、音楽やビデオなどの「エンターテインメント」の2つだろう。どちらも機材の新旧、大小、さらに飛行距離の長短によって変わるので、状況によってあったりなかったりすることをあらかじめ了承してほしい。
 とても意外なことに、新しい国際線の大型機(通路2本のワイドボディー機)のサービスは、食事もエンターテインメントも想像以上にしっかりしている。世界的に定評が高い中東系エアラインと比べてしまうとずいぶんと遜色があるが、日中間の3〜5時間程度の区間で利用する分には「許される水準」だ。オンデマンドのビデオや音楽プログラムも楽しめるし、飛行データも画面でフォローされる。しかも、足元にはパソコン用の電源もあり、と至れり尽くせりだ。
世界ガイド
ある日の中国発日本行きの機内食
  

要注意は中国の地方都市行きの機材!

 日中間を飛ぶフライトの中には、国内線にも使われる小型機(737、A320など)がけっこう混ざって飛んでいる。しかも意外とそれらの割合が大きいので頭が痛い。西安、重慶、昆明など地方都市に直行する機体のほとんどがこれだ。
世界ガイド
最近では、737が日中線の主力機になってしまった。

 エンターテインメントはビデオが一方的に流されているのにイヤホンは配られないし(もっとも、日本語の音声はない)、食事もトレーに載ったいわゆる機内食が配られれば運の良い方で、何かの都合で「箱入りのスナック」が配布されておしまい、ということもある。なお、中国の人々は冷たいものを基本的に食べないので、食事の時間帯には温かい中華風ぶっかけご飯(または、焼そば)が用意される。
世界ガイド 
「充実した」スナックの入った箱の中身。
右側の「主食」は別途配られる。この日はハラール食だった。

ドリンク類は冷えてないビールなど

 機内に用意されているドリンク類は、国際線で稀にワインを積んでいることもあるが、たいていは冷えていないビールがある程度。一方、ソフトドリンクは一通り用意されている。

機内食 航空会社 中国

世界ガイド編集部
世界ガイド編集部

ホームページ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

  • メール

  • RSS