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スコットランドにある”明治時代”の巨大橋、世界遺産に登録!


2015年7月6日

スコットランドにある”明治時代”の巨大橋、世界遺産に登録!
明治時代の日本人技師が建築に貢献したスコットランドの巨大鉄道橋が世界遺産に登録されました!
「明治日本の産業革命遺産」はどうにかこうにか世界文化遺産として登録が決まりました。世界遺産委員会は終わりましたが、しばらくは国の内外で揉め事が続きそうですね。
さて、今回の委員会では日本だけでなく、数多くの史跡や場所が世界遺産に登録されました。お隣の国・韓国でも新たに「百済歴史建築群」が古代の“日本”などと交流があったことなどを認定し、イコモスが登録を勧告しています。また、バブル期に大流行した「ドンペリ」の産地であるシャンパーニュ地方のブドウ栽培の風土が新たに登録されています。

橋梁建築史の画期をなす橋の一つ

そんな中、スコットランドにある125年前に開通した巨大鉄道橋「フォース橋」が、「橋梁建築史の画期をなす橋の一つ」として世界文化遺産に加えられました。この橋はスコットランドの”首都”エディンバラの北側にあるフォース湾に架かるもので、長さは2500メートル余り。3つの菱形をしたカンチレバー(片持ち梁)橋となっています。当時に開発された柔軟性がある鋼鉄を約5万トン、リベット800万個が使われています。現地では「鋼鉄の怪物」と呼ばれているほか、英語では「やってもやっても終わらないこと」の比喩表現として「フォース橋にペンキを塗る(Painting the Forth Brigde)」ということばもあるほどです。
さて、このフォース橋、建設当時に「日本土木史の父」と呼ばれる渡辺嘉一氏が携わっています。フォース橋の基本設計となったカンチレバー方式を表現するために構造の原理を実現した写真は英国内ではことに有名で、いまでもスコットランドで流通しているお札に刷り込まれ、その栄誉を称えています。つまりこんなところで「明治時代の遺産」が高い評価を受けていたわけですね。
エディンバラから北海に面するアバディーン、ネッシーがいるとされるネス湖最寄のインバネス行きなどの列車がここを通る。ただし、列車に乗っていると橋の写真はほとんど撮れない。

ユネスコの登録理由などはこちら
http://whc.unesco.org/en/list/1485/

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