世界ガイド
巣内尚子(すないなおこ)
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【世界から見た日本】 発展途上国の開発への貢献で最下位に【前編】


2015年12月20日

【世界から見た日本】 発展途上国の開発への貢献で最下位に【前編】
先進国の発展途上国の開発に対する貢献度で、日本は調査対象国中で最下位に。なぜこんなことになってしまったのでしょうか?
米国のシンクタンク「センター・フォー・グローバル・デベロップメント」はこのほど、先進国の発展途上国の開発に対する貢献度を計る「2015年版開発貢献度指数(CDI)」を公表した。15年の1位はデンマーク。一方、日本は対象となった27カ国中最下位となった。日本はベトナムなどを含む多数の発展途上国への政府開発援助(ODA)などさまざまな支援活動を展開してきたはずだが、いったいなぜこの順位になっているのか。公表された報告書をみてみたい。

高位に北欧

15年のCDIランキングでは、デンマークが首位に立った。2位はスウェーデン、3位はノルウェー、4位はフィンランドとオランダとなっており、上位は北欧諸国が入っている。
6位以降はフランス、英国、ポルトガル、ニュージーランド、豪州、カナダ、ドイツの順で続いた。
これに対して、下位の国をみると、スイス、スロバキア、ポーランドが共に22位で、25位はギリシャ、26位は韓国、そして最下位の27位が日本だった。
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総合的な指標

ではなぜ日本は最下位なのか。
それを考える前に、CDIがどのように算出された指数なのかをみてみたい。
CDIは、「援助」「投資」「技術」「環境」「貿易」「安全保障」「移住」の各項目を総合して算出した指数だ。
ここから見えるのは、この指数が発展途上国への直接的な開発援助にとどまらず、「貿易」や「移住」を含めた開発途上国に与える包括的な影響を算出しているということ。
ベトナムに暮らす中で、日本からベトナムへの開発援助のニュースに触れることは少なくない。橋や道路をはじめとしたインフラや、法整備、医療、教育といった分野まで幅広い分野で、日本によるベトナムへの支援がなされている。
ベトナムの首都の玄関口、ハノイのノイバイ国際空港第2旅客ターミナルは日本の援助で建設された上、空港から市内に向かう道の途中にあるニャッタン橋(日越友好橋)も日本の援助により建設されたものだ。
この一方で、CDIは直接てきな開発援助だけではなく、発展途上国の開発に対する包括的な影響を見ており、日本の順位の低さは開発援助の取り組みそのものだけではなく、より広範な影響を踏まえて総合的に判断されたと考えられるだろう。(後編に続く)
2015年版開発貢献度指数(CDI)のオリジナルサイト(英語)

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